住宅ローンの返済が難しくなった時にやるべきこと

2021.08.06

とても悲しいことですが、深刻さを増すばかりのコロナ禍による経済活動へのダメージにより、職を失ったり、収入が大きく減少して困っている方がたくさんいらっしゃるというニュースをよく耳にします。
本当にお気の毒なことと痛感していると同時に、小さな会社を経営している筆者にしても明日は我が身と思わざるを得ません。
コロナ問題に限らず、突然勤務先の会社が破綻したり、病気やケガで働けなくなって収入が途絶えてしまうことは、誰にでも起こり得ると言ってよいでしょう。
そのような時、保険金や社会的なセーフティネットに頼ることで生活の破綻を回避することはできなくはありませんが、マンション等の不動産を購入して住宅ローンを返済中という立場の方は、少々厄介な事情を抱えてしまいます。
万一、毎月の返済を継続することが難しくなってしまった場合に、どのように対処するのが適切なのでしょうか?

最初に結論を申し上げると、ローンの滞納(または滞納する懸念)を放置することだけは、絶対にやめてください。
貴方のプライドや自宅という城を守りたいという固い意志、外の人に知られたくないというお気持ちなど、どれも痛いほどよく分かります。
ただ、近い将来に確実に収入を回復して滞納を解消できることが決まっていない限り、「なんとかなる」「なんとかする」という楽観的な観測で事態を見ているだけでは、いずれ訪れるのは深い絶望です。
住宅ローンを貸している銀行は、貴方がきちんと説明しない限り、なぜ貴方がローンを返済しないのか知ることができません。
従って、督促しても滞納が解消されずに貯まってしまうようなら、やむを得ずマンション等に付していた「抵当権」を実行します。
抵当権の実行とは、簡単に言えば法律に基づいて差し押さえ、強制的に売却(競売)して所有権を貴方から奪ってしまうものです。
競売された場合は、貴方は所有者ではなくなるので問答無用で立ち退きを求められ、その後の生活の再建に深刻な支障をきたすことになります。

このような最悪の事態を回避するにはどうしたらいいのでしょうか?
住宅ローンを貸している銀行の立場で考えると、彼らとしても手間が掛かりトラブルにもなりかねない競売という強硬手段を取りたい訳ではなく、むしろできるだけ避けたいのが本音です。
ですから、まずは銀行に率直に事情を相談することが、最初に取るべき行動と言えます。
もし貴方に何らかの継続的な収入があるようなら、返済期間や金利を見直して、毎月の返済額を下げるなどの提案をしてくれますし、多くの場合は親身になって相談に乗ってくれます。
また、同時にもう1つやるべきことは、所有しているマンション等を仮に売却した場合の金額と住宅ローンの残債額を比べて、どちらが多いか、また差額はいくら位なのかを把握することです。
売却額の方が高いなら、現在の住居を売却することで、少なくとも住宅ローンの問題からは解放されるので、気持ちに余裕が生まれます。
逆にローンの残債の方が多い場合は、住居を売却しても一部のローンがまだ残ってしまうため、よく検討してから方針を決めることが重要です。

住宅ローンの返済が困難で、かつマンション等を売却したとしても残債の全額を返せない場合の対応手段に「任意売却」という仕組みがあります。
これは、銀行等と交渉して返済できそうにない残債の一部を免除(債権放棄)してもらい、転居費用や生活再建に必要な資金にも配慮してもらいながら住居をスムーズに売却するというものです。
上記の競売による強制執行に比べると、穏やかにコトを進めることができ、債権者である銀行や手続きに関わった一部の関係者を除いて、周囲にこのような手続きによって売却されたことを知られることもありません。
ただ、この仕組みを使うと銀行には損失が発生することになるので、軽くお願いして了解を得られる訳ではなく、適切な不動産会社が貴方の側について、売却による回収額(費用を差し引いた後に返済に充てられる額)の見込みなどをしっかり説明し、銀行側にもメリットがあることを理解してもらう必要があります。
このような辛いケースが発生しないことを祈るばかりですが、万一の時には信頼できる不動産会社に相談されることをお勧めします。

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